歯科衛生士の採用対策「診療時間の繰り上げを検討する」

特定社会保険労務士として、全国の歯科医院から寄せられる数多くのトラブル相談に対応。
どの歯科医院でも起こりうる労務トラブルについて、実際の事例を元に解説させていただきます。
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太田隆充
特定社会保険労務士
社会保険労務士法人太田労研　代表社員（愛知県名古屋市）

「診療時間の繰り上げを検討する」

歯科業界のスタッフ不足は深刻です。歯科衛生士の採用は困難を極めております。

そのような状況の中、歯科衛生士の給料額は高騰し、給与額での差別化を図ることが難しくなってきております。そこで検討ポイントとして出てくるのが、診療時間を繰り上げて早く終業できるような労働時間に変更をすることです。

よくご質問を受けるのが、2点あります。
「売り上げは下がらないか？」ということと、
「どのような手続きを取ればよいのか？」ということです。

まずは売り上げについてですが、終業時間を繰り上げた歯科医院で弊所のクライアントの中では、変化がないことが多かったです。終業時間の繰り上げにより売り上げが下がってしまった歯科医院は、ほとんどが保険診療の歯科医院でした。