歯科医院の労務トラブルを防ぐ！！「歯科医院におけるスタッフとの人間関係づくり ①」

特定社会保険労務士として、全国の歯科医院から寄せられる数多くのトラブル相談に対応。
どの歯科医院でも起こりうる労務トラブルについて、実際の事例を元に解説させていただきます。
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太田隆充
特定社会保険労務士
社会保険労務士法人太田労研　代表社員（愛知県名古屋市）

「歯科医院におけるスタッフとの人間関係づくり ①」

松下幸之助は、「松下電器は物をつくる前に人をつくる会社である」といい続けたそうですが、昨今の歯科医院の経営でも同様の考え方が必要であると言えるのではないでしょうか。

日本では1年で60万人以上の人口が減っています。これは、鳥取県の人口とあまり変わらない人数です。毎年1つの県がなくなるほどの人口減が進行しているのです。患者さんもそうですが、働く人口も減ってくることが確定しています。働く人口が減ってくるからこそ魅力有る歯科業界でないと人手不足が一層深刻になることが予想されます。そのような時代だからこそイキイキと働くスタッフを創り続けなければ、歯科医院が永続的に発展することはないと思います。

先日ある歯科医師の先生からこんなお電話を頂きました。「スタッフが今週中に全員退職すると言い出しています。どうしたらよいのでしょうか？」

歯科医院では、残念ながらよくあることだと思います。勤務医、歯科衛生士、歯科助手などのスタッフに対して、人づくりの気遣いを怠った結果だと思います。
次のようなことに2つ以上心当たりのある先生は、同様のトラブルを起こしてしまう可能性がございますので注意が必要です。

・スタッフは院長の指示を聞いて当然である